前回の記事(発達障害の療育とは?)では、療育の種類や始め方を、親の目線でまとめました。今回はその続きです。「療育って、本当に続ける意味があるの?」。かつてのわたしは、そう思っていました。すぐに変化が見えるわけではないからです。でも、地域の療育センターと、通い続けた療育の場で過ごした数年で、その答えが少しずつ見えてきました。同じように迷っている方に、わが家の歩みをそっとお伝えします。
「相談していい場所」があると知った日
息子の発達がゆっくりだと気づいてからしばらく、わたしは誰に相談していいのか分かりませんでした。転機になったのは、地域療育センター(わが家の場合はよこはま港南地域療育センター)につながったことです。
そこでは、発達の相談に乗ってもらい、息子の特性を一緒に整理し、どんな支援が合いそうかを考えてくれました。「親が一人で抱えなくていい」。それを実感できたことが、いちばん大きな一歩だったと思います。
「続ける場所」があると、変化は積み重なる
センターでの相談を入り口に、息子は継続して療育を受けられる場(わが家はトイロにお世話になりました)に通うようになりました。
最初の数か月は、正直、変化はよく分かりませんでした。でも、半年、一年と続けるうちに、できることが少しずつ増えていったのです。順番を待てるようになった。気持ちを言葉にできる場面が増えた。苦手な音や場面との付き合い方を、自分なりに見つけていった。一つひとつは小さくても、振り返ると確かな積み重ねでした。
療育は、魔法のように何かを変えるものではありません。けれど「その子のペースで、できることを増やしていく場所」として、確かに息子を支えてくれました。
就学という、次のステップ
成長とともにやってくるのが、就学の悩みです。わが家も「普通学級か、支援学級か」とずいぶん迷いました。就学相談を受け、息子の様子を一緒に見てもらいながら決めた結果、今は地域の小学校の特別支援学級に通っています。
少人数で、その子に合わせた関わりをしてもらえる環境は、息子にとって安心できる居場所になりました。あのとき悩んで、相談して、選んでよかったと思っています。
その先にも、道は続いている
子どもの将来を思うと、不安になる日もあります。でも調べていくうちに、支援は途切れず続いていくと知りました。
たとえば小学生のあいだは放課後等デイサービスで放課後の時間を支えてもらえますし、中学・高校でも支援は受けられます。さらにその先、大人になって働くことを考える時期には、就労移行支援や就労継続支援、職業訓練(障害者向けの職業能力開発校など)といった選択肢もあります。
今はまだ先の話です。それでも「将来こういう道がある」と知っておくだけで、不安はずいぶん軽くなります。今できることを一つずつ。その積み重ねの先に、ちゃんと次の支援が用意されている。そう思えると、毎日を少し穏やかに過ごせます。
(※支援の内容や利用条件は、お住まいの市区町村や時期によって異なります。詳しくは、地域の療育センターや相談支援事業所、自治体の窓口にご相談ください。)
まとめ
療育を「続ける意味」は、すぐには見えないかもしれません。でも、相談できる場所につながり、その子のペースで続けていくと、変化はちゃんと積み重なっていきます。そしてその先にも、支援の道は続いています。迷っている今のあなたに、わが家の数年が、小さな安心になりますように。


